FE 24-105mm F4 G OSS (その8)

現代的便利ズームの続きです。FE 24-105mm F4 G OSSはデジタル補正が前提のレンズだったと思いますが，そういう意味でもとても現代的なレンズです。デジタル補正を前提としたレンズはマウントアダプタがあったとしても対応するカメラでなくてはとても使えそうにありません。

オールドレンズをいろいろなカメラに取り付けて遊ぶ，というのとは全く話が違うことになってしまいます。オールドレンズは，可能な限り光学的に補正して性能を出そうとしているので(その実現の度合いにはいろいろあるにしても)，どんなカメラにとりつけてもそのレンズなりの写りを得ることができます。デジタル補正が前提となると，光学的なバランスが悪くても平気な部分も少なくないので，素の光学特性はけっこう物凄いものでもOKということになります。

FE 24-105mm F4 G OSSはそのようなデジタル補正を前提とするレンズとしては比較的はやい時期に登場したレンズだと思います。最初は恐々やっていたであろうデジタル補正も最近ではずいぶんと大胆な割り切りのもとで設計されているものも少なくありません。そういうレンズに比べればFE 24-105mmはずっと大人しめのレンズだと思います。だからどうだ，ってのは何もないのですが。

ILCE-7M3 / FE 24-105mm F4 G OSS

86.0mm, F5.0, 1/1250, ISO 100, WB (Auto)

Apr. 10, 2023, 08:49:30+09:00

シャープだし雪面のグラデーションも豊かです。同じところから同じように撮っても技術的な部分ではオールドレンズは現代のレンズとはまったく歯が立たない，ということはということはこの画を見ただけでも想像できてしまいそうです。

ILCE-7M3 / FE 24-105mm F4 G OSS

59.0mm, F8.0, 1/800, ISO 100, WB (Auto)

Apr. 10, 2023, 10:28:56+09:00

似たような画ばかりですが，これも実にまっとうな写りです。富士山中腹のグラデーションもちゃんと再現されています。

ILCE-7M3 / FE 24-105mm F4 G OSS

71.0mm, F8.0, 1/500, ISO 100 (+0.7EV), WB (Auto)

Apr. 10, 2023, 11:02:58+09:00

これでも釣り人の位置を考えたつもりです。冠雪のグラデーションも中腹の樹海もちゃんと写ってます。

ILCE-7M3 / FE 24-105mm F4 G OSS

25.0mm, F8.0, 1/320, ISO 100 (+0.7EV), WB (Auto)

Apr. 10, 2023, 10:54:58+09:00

手前の花にピントを合わせていますが，背景も形がわかる程度の程よくボケています。撮影距離が短くてもピント面はとてもシャープです。