smc PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited

Ricoh Imaging smc PENTAX-FA 1:1.9 43mm Limited

マウント:KAF
焦点距離:43mm
開放F値:1.9
絞り羽根:8枚
レンズ構成:6群7枚
最短撮影距離:0.45m
最大撮影倍率:0.12倍
フィルター径:49mm
質量:155g (カタログ値)

PentaxのLimitedシリーズの最初のモデルがこの43mmでした。このレンズが登場したのは1997年ですが,発売後かなり時間が経ってから(2000年代のおわりごろに)入手しました。デジタルでは*istDS,その後K-7を使っていましたが,APS-Cサイズのセンサーで標準レンズとして使うには少し画角が狭くていまひとつ持ち出す気になれず,放置していました。その後,K-1も導入したので時々持ち出すようにはなりましたが,なんとなく防湿庫の肥やしのままでした。

前回のFA Limited 31mm F1.8のところでも書きましたが,箱根の東側に住むようになって既に20年以上,ほぼ四半世紀になろうとしていますが,近隣の有名な場所にまったく行ったことがなく,それはちょっとなぁ,ということでふと思いたって鎌倉へ行ってみました。これまた,なぜか久しぶりにK-1を持ち出す気になったのでそれにあわせて前回の31mmと,今回と次回の43mm,そして次々回の77mmという3本のFA Limitedレンズも持っていきました。

Pentax K-1 MarkIIに装着して,いつものようにjpeg撮って出しです。

PENTAX K-1 Mark II / smc PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited
43.0mm, F5.6, 1/200, ISO 200, WB (Off)
Jul. 08, 2024, 11:25:37
7月初めだというのにむやみやたらに暑い日でした。鎌倉といえば鶴岡八幡宮なのだろう,というお上りさん状態で何も考えずに鶴岡八幡宮へ向かいました。奈良や京都に長らく住んでいたので個人的には神社仏閣は慣れ親しんでいました。なので鶴岡八幡宮に行ってみても確かに立派だけど,なんというか,普通だなぁ,くらいでくそ暑い中で妙に冷めて見てしまって,せっかく鎌倉まで来て何やってるんだろう,という気分になってしまいました。いや,確かに立派な八幡さまだと思います。カチッと撮りたかったのでF5.6まで絞っていますが,少し柔らかい感じはありますがカリカリしない自然な感じで写っています。被写界深度もそれなりに深くて狙い通りでした。

PENTAX K-1 Mark II / smc PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited
43.0mm, F5.6, 1/1000, ISO 200 (-0.7EV), WB (Off)
Jul. 08, 2024, 11:34:03
ぬいぐるみを背中に担いだ人が並んで歩いているのが気になったのでシャッターを切りました。K-1のピント精度はイマイチよくわからないので咄嗟の時は絞っておくのが平和です。ぬいぐるみを担いでいる人の右手にあるイチョウの葉がきちんと解像していてリアルな質感です。

PENTAX K-1 Mark II / smc PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited
43.0mm, F4.0, 1/400, ISO 200, WB (Off)
Jul. 08, 2024, 11:24:43
それほど近寄っているわけでもないのですが,体が動くとピントがずれたり,風で被写体ブレしたりして,なかなかちゃんと撮れず失敗の山を築いてしまいましたが,まぁまぁちゃんと写っているように見えるカットを選びました。F4まで絞っていますが被写体までの距離が近いために被写界深度はかなり浅くなっています。絵馬の絵の馬の目にギリギリピントがきています。背後に向かって滑らかにボケていくのはさすがLimitedレンズ,だからでしょうか。

PENTAX K-1 Mark II / smc PENTAX-FA 43mm F1.9 Limited
43.0mm, F5.6, 1/200, ISO 100 (+0.7EV), WB (Off)
Jul. 08, 2024, 11:39:31
立派な蓮池でここは極楽浄土ですか,って気分になれます。足元では泥んこになったカメがゴソゴソ歩いていたりしてなんだか現実に引き戻されますが,写真では極楽浄土だけ切り取ることができるので幸せです。いや,これが極楽浄土なのかどうかはよくわからないのですが。花はもう終わる頃であまり花は咲いていませんが,紫の花は一輪あるだけで目を惹きます。なので紫の蕾を狙ったわけですが,残念ながらピントは後ピンです。まぁ,等倍で見なけりゃわからないような話ですが,ミラーレスでどこにでもAFポイントがあって画面のどこででもピントを自動で合わせてくれる,という便利さに慣れると一眼レフって測距点も少なくてなんか不便だなぁ,なんて贅沢なことを思ってしまいます。ピント面での蓮の葉の表面の質感がとてもリアルです。

いかにもFA Limitedです,的な画はまるで撮れていなくて,たんに普通に写っているだけです。しかし,その普通さ,言い換えれば自然さがこのレンズの狙いであり持ち味なのだと思います。

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