MC MACRO ROKKOR-QF 50mm F3.5 (その3)

マクロレンズだからといって近接しかダメ,ということはもちろんなくて,普通に近景から遠景まで普通に写ります。解像度のかわりにボケが汚い,ということもなく,自然なボケかたをします。開放F値が3.5なので,ボケの量が多い,というわけではないですが,F1.4のレンズでも1段や2段は絞らないと辛いこともあるので,それを考えれば特に困ったことでもありません。もちろん光量が少ない環境ではどうしようもないこともありますが,フィルム時代と違って,センサの感度を自由に変えられるのでデジタルで使う分にはあまり困らなくなりました。ありがたい時代です。

F5.6?, 1/60, ISO 1600
Nov. 3, 2019
前ボケも後ろボケも滑らかです。丸ボケに少し口径食の影響が出ています。

F5.6〜F8?, 1/60, ISO 125
Nov. 3, 2019
少し絞っているからか,手前の枝と赤い実がとてもシャープで立体感があります。背景は形がわかる程度のボケかたになっています。

F11?, 1/60, ISO 200 (+1.0)
Nov. 3, 2019
少し逆光ぎみです。瓦屋根が気持ちよく写っていますが,コントラストは少し低下しています。屋根の下の暗部はほとんど潰れてしまっています。暗い方へのダイナミックレンジはそれほど広くなさそうです。

F3.5?, 1/60, ISO 400 (-1.0)
Nov. 5, 2019
斜面の土の上に張り付いているコケなのですが,拡大してみるとピントがどこに来ているのかよくわかりません。拡大なんてしないで,パッとみた感じでは被写界深度はF3.5なりに見えるのですが,ちょっと不思議な印象です。質感はリアルでスポットライトのハイライトから影へ滑らかなグラデーションです。

F11, 1/160, ISO 100 (+0.7)
Nov. 5, 2019
絞って青空を撮ると埃がばっちり写っています。青空の発色もグラデーションも自然です。絞れば当然のようにカチッと写ります。鐘の(たぶん)銅や壁のレンガ風タイルの質感もリアルです。

F5.6?, 1/60, ISO 1000
Nov. 7, 2019
画面の左上に太陽があります。さすがにこのような厳しい状況ではコントラストが落ちてフレアががっつり入ってしまいます。しかし,ピントの来ているところはピントの芯があって立体感があります。

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