M-ROKKOR-QF 40mm F2

MINOLTA M-ROKKOR-QF 1:2 f=40mm (前期型)
マウント:Leica M
焦点距離:40mm
開放F値:2
絞り羽根:10枚
レンズ構成:4群6枚
最短撮影距離:0.8m
フィルター径:40.5mm
質量:120.19g (実測値)

前回から少し間があきましたが,このレンズで師走を撮り歩いていて整理が追いついていませんでした。別に〆切があるような話ではないので間があいてもあかなくてもどうでもよいのですが,いつも〆切に追われているせいかついつい言い訳がましくなってしまいます。このレンズの作例はちょっと長い連載になるかも,です。これも誰が見る,というようなものでもないので誰に断るようなことでもなくて勝手にやってろ,って話なのですが。

このレンズははじめて入手したLeica Mマウントレンズです。40mmという焦点距離は標準よりは広く,35mmより狭い,という微妙な画角は結構好きだったりします。レンジファインダーカメラというのは遠い昔のまだ子供だった頃に二重像合致式のレンズ固定カメラで経験したことがあるくらいで,レンズ交換式のレンジファインダーカメラを使ったことはありません。

レンジファインダーでは近接のピント合わせが難しいので当然のことながらレンズの最短撮影距離も一眼レフ用レンズに比べてずいぶんと長いものが多いようです。このM-ROKKORも最短撮影距離が80cmなので,最初のうちは寄りすぎてピントが合わせられないことが多くて少しストレスでした。でも慣れてくるとまぁ,こんなもんか,ということで普通に使えるようになりました。そもそも,絞って2, 3mから無限遠までが被写界深度に入るように距離環を固定していちいちピントなんてあわせずにばしゃばしゃとシャッターを切って街中をスナップして歩く,というような使い方が正しいレンズなのだと思います。

これまでそんな写真の撮り方をしたことがなかったのでちょっと戸惑ってしまいましたが,慣れれば無駄にAFが動くよりも簡単に写真がとれて速写性も高い,ということがわかってきました。レンズに教えられることもあるもんだ,と妙に納得しました。

これまで使ってみた一眼レフ用のロッコールレンズから急にこのレンズに変えてファインダーを覗くとちょっと何かが違う感じがするのですが,ファインダーをのぞいているうちに慣れてしまって何が違うんだかわからなくなってしまいました。

このレンズに関する能書きはこちら

以下,ヘリコイドつきのLeica M --> Sony Eマウントアダプタを使ってM-ROKKOR-QF 40mm F2 + Sony a7sで,いずれもjpeg撮って出しです。

F5.6〜8くらい?, 1/1600, ISO 100, WB (Daylight)
Dec. 16, 2019
意外と言っては失礼なのかもしれませんが,意外にもカカシの素材の感じがとてもリアルです。異なる種々の素材で作られたカカシのそれぞれの素材がそれらしく写っています。後方のボケは少しうるさいかも。

F11くらい, 1/250, ISO 100, WB (Auto)
Dec. 08, 2019
標準レンズよりもちょっと画角が広いだけなのですが,なんだか広々した感じになります。絞っていることもありますがかなりカチッと写っていて解像感もあります。青空がずいぶんと深い色のように感じられます。毎度のことながら絞って青空を写すと埃があちこちに見えてしまいますが見なかったことにします。

F5.6くらい?, 1/6400, ISO 100 (-0.7), WB (Auto)
Dec. 08, 2019
これまた,毎度のことながら丸いものにピントを合わせるのが下手くそで狙ったはずの中央右上あたりの実にちゃんとピントが来ていません。たぶんその左側の手前にある枯葉のほうにピントがあっているようです。ピントが来ているところはものすごく立体感があります。露出を少しマイナス補正していますが,青空の色がさらに深い青になっています。少し絞っているはずですが,周辺がかなり減光しています。この作例の場合は周辺減光がいい感じを出しているように思います。


F5.6くらい?, 1/3200, ISO 100, WB (Auto)
Dec. 29, 2019
ただの消火栓の標識です。光の当たり方がちょっといいかな,と思いました。赤い看板の赤が嫌味がなくて自然な感じです。看板の光と影のグラデーションも滑らかです。看板の下の影になっている部分は完全に落ちてしまっています。また,周辺減光も結構,目立ちます。

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