MC ROKKOR-PG 58mm F1.2

MINOLTA MC ROKKOR-PG 1:1.2 f=58mm (前期型 - II)
マウント:SR
焦点距離:58mm
開放F値:1.2
絞り羽根:8枚
レンズ構成:5群7枚
最短撮影距離:0.6m
フィルター径:55mm
質量:469.09g (実測値)

このレンズの前に,しばらくの間,カメラにとりつけてあちこち歩いていたレンズがM-ROKKOR-QF 40mm F2でした。レンズを58mm F1.2につけかえると焦点距離が40mmから58mmに,重さが120gから470gに,といずれも大幅に大きく(?)なったため,ずいぶんと写真を撮る感覚に違いがあると感じました。

ある意味,小さく,軽いことは正義であって,カメラを持ち歩こうという気にさせてくれます。40mm F2はいつも持ち歩こう,という気にさせてくれました。58mm F1.2は間違いなくよいレンズだと思うのですが,やっぱり大きく重いので,持ち歩くことを躊躇することがありました。

そうは言ってもF1.2の薄い被写界深度は撮っていて楽しいのでかなりいろいろと撮ってみました。前回の40mm F2に続いてさらに長い連載になるかも,です。

このレンズに関する能書きはこちら

以下,ヘリコイドつきのLeica M --> Sony Eマウントアダプタを使ってMC ROKKOR-PG 58mm F1.2 + Sony a7sで,いずれもjpeg撮って出しです。

F1.2, 1/4000, ISO 100 (-0.7EV), WB (Auto)
Jan. 02, 2020
お正月ということもあって,犬といっしょに少し遠くまで散歩しました。伝重寺というお寺の境内のお地蔵さんです。こういう絵はF1.2ならではのものだと思います。少し焦点距離が長いこともあって40mm F2では絶対に撮れない絵が撮れます。色乗りはあっさりしているようにも見えますが,もともとお地蔵さんの帽子や涎掛け(?)は色あせているのでレンズのせいではないかもしれません。質感はとてもリアルです。後ろのボケは少しザワザワするようです。

F2くらい?, 1/2500, ISO 100 (-0.7EV), WB (Auto)
Jan. 02, 2020
同じく伝重寺の本堂です。たしか少し絞っていたと思います。開放のF1.2の次に絞り環のクリックがあるのがF2なのでF1.4とかF1.8という絞りに設定するのはちょっと面倒です。中距離での手前の仏さまの立体感が気持ち良く,青銅(?)の表面が錆びた質感もリアルです。背景のボケも自然に見えます。

F1.2, 1/250, ISO 100 (-0.7EV), WB (Auto)
Jan. 04, 2020
左上から太陽がさしていて,ハレーションがひどいため,カメラを右手で持って左手でハレ切りをしてシャッターを押しました。レンズが重いのでちょっとたいへんです。まぁ,フードをつけろって話なのですが,横着をしました。うまくハレ切りができればコントラストの低下を抑えることができます。マイナス補正をしていますが,ハイライトはあっさり飛んでしまっているようで,あまりダイナミックレンジは広くないのかもしれません。

F1.2, 1/3200, ISO 100, WB (Auto)
Feb. 02, 2020
光源が円形ボケになっています。少し背景のボケがぐるぐるしているようです。ピントの合っているレンガ舗装の部分の質感はとてもリアルです。解像感がすごいというよりは少し甘くて柔らかい印象です。そのため,なんでもない絵なのに,遠い昔の心象風景のように見える効果があるかもしれません。

F4くらい?, 1/80, ISO 64 (-0.7EV), WB (Auto)
Feb. 02, 2020
いつものお散歩コースにある家で,時々庭にでているチワワです。本当は犬にピントをあわせたつもりでしたがいつもの通りはずれています。ピントは左手前の植木鉢に立っている小人の人形に来ています。まったくの偶然ですが,たまたま小人の人形にスポットライトがあたっていてあたかも狙ったかのような絵になりました。開放ではなく少し絞って胃tルト思いますが,柔らかなボケでチワワが程よくぼけています。偶然にしては出来過ぎですが,写真は数撃ち当たる,です。たまにはこういう面白い絵も撮れるのはとても楽しいものです。






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