Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS

Sony Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS (SEL1635Z)

マウント:Sony E
焦点距離:16-35mm
開放F値:4
絞り羽根:7枚
レンズ構成:10群12枚
最短撮影距離:0.28m
最大撮影倍率:0.19
フィルター径:72mm
質量:518g (カタログ値)

Snoy Eマウント用のフルサイズのレンズとしては比較的早い時期の2014年11月に登場したSony Zeissのレンズ(SEL1635Z)です。ズーム域は超広角の16mmから準広角の35mmまで,開放F値はF4通しです。純正にはF2.8の高級ズームレンズもラインナップされていてとても評判がよいですが,とても高価なので手も足もでません。SEL1635Zは登場からすでに7年ほど経過しているので,中古価格もこなれてきています。しかし,2019年の夏に登場したTamronの17-28mm F/2.8 Di III RXD (Model A046)の評判もよいようで新品価格でもSEL1635Zと大きくは違いがありません。TamronはF2.8の通しで価格が安いかわりに画角の変化が狭い,という微妙なトレードオフになっています。

超広角ズームをつけていてちょっと寄りたいときに準広角の35mmまでズームできる利便性は高いものの1段暗いF4通しで手振れ補正がついているSony Zeiss。一方,広角端が1mm長く望遠端は28mmまでにおさえたかわりにF2.8通しの明るさで100gほど軽く手振れ補正はないTamron。中古なら価格はあまり変わらないので,どちらをとるか,はどの機能を重視するか,というポイントによって自ずと決まるようにも思えます。しかし,そうはいっても人間は欲深いのでそう簡単には選べません。ある種,究極の選択を迫られているようなところがあります。

私の場合は,Canon EF-M 11-22mm F4-5.6 IS STMをよく使っていて35mm判の18-35mm相当の画角で35mm相当の画角もよく使っていること,FE 20mm F1.8を既に所有していること,Zeissが好き,ということから少し古いけれどもSony Zeissを選びました。意外に安い中古品を見つけてしまった,ということで最後の決断の背中をおされた,というのもあります。なんだかんだいっても価格は意思決定の際の重要なファクターです。

調達したあともなかなか使う機会がなかったのですが,お出かけにあわせて持ち出して使ってみました。偉そうなことを言っているわりには超広角ズームではレンズの広角端と望遠端しか使わない,という下手くそにありがちな使い方をしてしまってます。

以下,望遠端(35mm)での作例です。a7iiiでjpeg撮って出し,です。

ILCE-7M3 / FE 16-35mm F4 ZA OSS
32.0mm, F8.0, 1/500, ISO 100 (-0.7EV), WB (Auto)
Nov. 23, 2021, 14:06:26+09:00
このカットは微妙に望遠端よりも広角側ですがたぶん何かの拍子にズームリングが動いた,というようなことのような気がします。なんとかのひとつ覚えみたいに富士山です。さすがに絞っているので画面全体で均質な解像感が感じられます。明るさを抑えているわりには大きなレンズなので,まぁ,このくらいはちゃんとやってくれ,という気分はあります。

ILCE-7M3 / FE 16-35mm F4 ZA OSS
35.0mm, F8.0, 1/250, ISO 100 (-0.7EV), WB (Auto)
Nov. 23, 2021, 14:34:18+09:00
こういう画は広角端で撮るのではないのか,というツッコミが聞こえてきますが普通に望遠端で撮ってます。標準ズームで撮れるじゃないか,という画量産してしまうところがヘタクソの悲しさです。けっこう寄れるので使い勝手は良好です。

ILCE-7M3 / FE 16-35mm F4 ZA OSS
35.0mm, F5.6, 1/640, ISO 100 (-0.7EV), WB (Auto)
Nov. 23, 2021, 14:30:51+09:00
これも望遠端。自分でもなんだかなぁ,と思ってしまいます。右下の人物の背中がほどよい大きさになるように,と思ってズームしたら望遠端でした。狙いは超広角をいかした広々感だったはずなのに。手前の人物の立体感が妙にリアルです。枯葉色の山に青い服が映えるのも,Zeissならでは,だと思うことにします。

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