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Canon Zoom Lens EF-M 55-200mm 1:4.5-6.3 IS STM
マウント:EF-M
焦点距離:55-200mm (35mm判換算88-320mm)
開放F値:4.5
絞り羽根:7枚
レンズ構成:11群17枚
最短撮影距離:1m
最大撮影倍率:0.21倍
フィルター径:52mm
質量:260g (カタログ値)
Canonの最初のミラーレス一眼であるEOS Mが2012年に発売され,それから1年半ほど後の2014年7月に望遠ズームレンズのEF-M 55-200mmが発売されました。安い,軽い,小さいと三拍子揃った望遠ズームで小型軽量を目指すEOS-Mシステムの交換レンズらしい仕様です。
カメラが売れなくなって久しく,その結果,現在はカメラボディもレンズも高級化に走っていますが,2010年代前半はエントリー向けカメラをたくさん売る,という薄利多売的ビジネスモデルがまだ生きていたのでしょう。EOS Mシステムの交換レンズは全て同じ太さの鏡筒に統一されていたのもそんなコンセプトゆえであったのだと思います。
値段の割によく写る,という意見もあるようですが,まぁ,普通に値段なりのレンズであると思います。初代EOS Mのような画素数のカメラであれば十分な解像感が得られると思いますが,EOS M6 MarkIIのようにAPS-Cセンサーとしてはかなり高画素数のカメラを使うと,なんとなく甘い感じがしてしまいます。もちろん,等倍でみなければ通常はほとんど問題になるようなことはありません。そういう意味で十分な性能のレンズだと思います。
などと偉そうなことを言ってますが,望遠レンズを使うということがほとんどないのでひょっとしたら使うかなぁ,と思って持っていっても使うことはこれまでほとんどありませんでした。三陸の仕事にも使わないだろうなぁ,と思いつつ,車で行くし,レンズもたいして重くもないのでなんとなく持っていったのですが,まさか,こんなところで使うとは思いませんでした。
この個体はEOS M6 Mark IIの中古を買ったときにダブルズームキットを調達したので自動的についてきたものです。EF-Mマウントのカメラとレンズはなんだかんだ言いながら仕事で使っているので,RFマウント機がでてEF-Mのディスコンももはや時間の問題,というタイミングでM6 Mark IIを調達しました。大幅に値下がりした,ということもありました。この望遠ズームがついてきたことと,その後,EF-M 32mm F1.4を調達したこともあって,Canon純正のEF-Mレンズをコンプリートしてしまうということになってしまいました。何がやりたいんだ,って感じですが,おかげでRFマウントにひっぱられることもなくて平和である,とも言えます。
Canon EOS M6 Mark II / EF-M55-200mm f/4.5-6.3 IS STM 200.0mm, F6.3, 1/320, ISO 1000 (+1EV), WB (0) Dec. 17, 2022, 11:00:28.83+09:00 |
工事中に仕事でかかわった現場がその後どのようになったかを見るために,訪ねてみたのです。当然ですが,当初計画通り,立派な盛土ができて道路になっていました。この道路は津波が来たときに避難するための高台としての役割もあるため,高架橋ではなく盛土でつくられています。その盛土を見ていたところ(普通の人はそんなものには興味がないのですが),カモシカがいることに気がつきました。カモシカは家畜ではないはずなので野良だと思います。こちらを警戒してますがだからといってどこかに行くわけでもありません。というわけで,望遠レンズをつけたのですが,EOS M6 Mark IIのAFではピントがあってるようであってないカットがほとんどでした。上のカットはまぁまぁマシ,というものです。枯れ草にAFが引っ張られるので難しい,というのはわかるのですが,イマドキのミラーレス一眼ならもっとビシッと当たるような気がします。
Canon EOS M6 Mark II / EF-M55-200mm f/4.5-6.3 IS STM 200.0mm, F6.3, 1/400, ISO 1000 (+1EV), WB (0) Dec. 17, 2022, 10:59:52.13+09:00 |
カモシカはどうやらご夫婦(?)できていたようで,2頭いました。こちらを気にしているけど,そんなにも気にしていない,という微妙な距離感です。レンズの解像感とAFの甘さが両方効いている感じで,いまいちピリッとしない画しか撮れませんでした。残念。
Canon EOS M6 Mark II / EF-M55-200mm f/4.5-6.3 IS STM 55.0mm, F5.6, 1/200, ISO 100 (+2/3EV), WB (0) Dec. 17, 2022, 11:29:06.48+09:00 |
Canon EOS M6 Mark II / EF-M55-200mm f/4.5-6.3 IS STM 55.0mm, F5.6, 1/125, ISO 160 (+2/3EV), WB (0) Dec. 17, 2022, 11:28:38.09+09:00 |
毎度のことながら,ズームの両端しか使っていない,という下手くそな画ばかりです。このカットは,気仙沼市復興祈念公園に置かれている彫像です。「ごめんね」という題がついていました。題の下にはなんらかの解説がありましたが,私は,もう,それを読む勇気はありませんでした。この作品だけで全てを語っていて,10年経っても20年経っても「ごめんね」の気持ちが薄まることはない,ということだけで全てを語り尽くしています。EF-M 55-200mmは安価なレンズの割には意外にも,近接ではシャープでこの作品にこめられた気持ちが突き刺さってくるような画になりました。写真としての画の出来不出来以前の問題として,その場所の空気や光景の力が強くて心に刺さってきす。もし,この場に一人でいたら(このとき,たぶん2011年の地震の記憶があまり鮮明ではない若い人たちと一緒でした),この光景が持つ力に耐えられず,その場に立ちすくんで涙を流していたことは間違いありません。
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