Heligon 35mm F2.8 (その6)

Heligon 35mm F2.8の続きです。とても緩く見える時もあるのに妙にシャープだったり,と表情がコロコロ変わるので,何をどのように狙えばよいのかよくわからんところがある,とらえ所のないレンズです。それは私の腕が悪い,というそれだけの話に帰着するのでしょうけれど,それにしてもよくわからんヤツです。

LEICA M MONOCHROM (Typ 246) / Heligon 1:2,8 f=35mm A
35.0mm, F4.0, 1/60, ISO 1000 (-0.332EV)
Mar. 20, 2023, 17:48:28
写真を撮った順番とは関係なく,ダリア園のお花屋さんでのカットです。最短撮影距離が1mですから手前の鉢植えにはピントを合わせられません。それを承知で前ボケに入れたという意図はわかるのですが,その後ろの何を撮りたかったのかが自分でもよくわかりません。ピントはよくわからない柱またはその右側のラティスの縁あたりにきています。花の写真が撮りたかったはずなので,狙いと違うところにピントが来てます。多少絞っているのでもう少し被写界深度が広くてもよいのに,と思いますが,そうでもありません。結果として意図がわからない画ができました(涙)。

LEICA M MONOCHROM (Typ 246) / Heligon 1:2,8 f=35mm A
35.0mm, F8.0, 1/60, ISO 320 (-0.332EV)
Mar. 20, 2023, 09:18:35
商事のうっすらとした光の諧調がちゃんとでています。背景の庭のほどよいボケも自然です。欧州のレンズですが,そんなこととは関係なく和のテイストとよくあっています。

LEICA M MONOCHROM (Typ 246) / Heligon 1:2,8 f=35mm A
35.0mm, F8.0, 1/125, ISO 5000 (-0.332EV)
Mar. 20, 2023, 09:20:35
ただの格子です。ピントもどこにきているかまったくわかりません。でも,諧調で見せちゃう感じです。もう,この画で十分な気がします。

LEICA M MONOCHROM (Typ 246) / Heligon 1:2,8 f=35mm A
35.0mm, F8.0, 1/500, ISO 320 (-0.332EV)
Mar. 20, 2023, 09:33:27
外から見るとただの竹の壁ですが,内泡から見ると一部は窓になっていて外が見えます。内側からの画は次回の最初のカットとして 掲載します。戦国時代ならそういうギミックも必然だったかもしれませんが,江戸時代の太平の時代になんのために「外からみたら窓があることがわからない壁」を造らねばならなかったのでしょうか。これもよくある建築家の自己満足デザインの世界でしょうか。いつの時代にも無用の自己主張をしたい人がいた,ということで,何百年経っても人間の本質は変わらない,ということを示しているのかもしれません。もちろん,自称建築家はこの無意味なデザイン(設計)を素晴らしいと言うかもしれませんし,己の方がずっと立派だという立場からこんなデザインはつまらん,と言うかもしれません。たんなる自己主張と主観(わがままとも言う)の世界は,時代を超えて不変です。

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