HEXANON AR 135mm F2.5

KONICA HEXANON AR 135mm F2.5

マウント:AR
焦点距離:135mm
開放F値:2.5
絞り羽根:6枚
レンズ構成:4群4枚
最短撮影距離:1.2m
最大撮影倍率:
フィルター径:62mm
質量:650g (公称値)

Konica一眼レフ用Hexanon 135mm F2.5レンズはAutoreflex T3の頃に登場したということなので1972年以降,1975年までには市場に投入されていたものと思われます。コニカの135mmレンズとしてはもっとも大口径で,フィルタ径もコニカで標準的な55mmではなく62mmです。最初はEE版として登場し,その後AE版に置き換えられています。4群4枚のシンプルなレンズ構成で,エルノスター型のレンズを基本としているようです。

コニカの一眼レフに詳しいwebサイトには,「画質は135mm F3.2には及ばないが非常に良い部類であるが大きく重い。前玉が大きいためフレアに弱く,内蔵フードはKonicaの全てのフードのなかで最も短く,もっと深いフードを使う方がよい」という趣旨のことが述べられています。135mm F3.2は所有していないので比較のしようがありませんが大きく重くて持ち出すには少し躊躇ってしまいます。しかし,イマドキのレンズはもっと大きく重いものはいくらでもあるので,そんなことはあまり気にならないかもしれません。

なんとなく微妙な立ち位置のうえ,現在は135mmは不人気焦点距離ということもあって,中古の人気もあまりないようで中古の流通価格も安値で安定しています。人気がない割には,ヤフオク!などではしばしば目にするのでこのレンズが現役だった時代にはそれなりに数がでたレンズだったと思われます。手元の個体はAE版です。

実際のところ,よく写るレンズという印象です。写り,性能,価格のバランスを考えると抜群にコストパフォーマンスがよいと思います。

以下,いつものようにSony α7s + Hexanon AR 135mm F2.5でjpeg撮って出しです。しばらくの間,Hexanon AR 135mm F2.5によるカットを連載します。

ILCE-7S / HEXANON AR 135mm F2.5
135.0mm, F2.5, 1/320, ISO 100, WB (Auto)
Apr. 01, 2023, 10:47:48
焦点距離が長いので開放では被写界深度が浅く,被写体までの距離が短いと少し体が動くだけでピントがはずれてしまいます。これは珍しく,ピントが狙い通りにきたカットです。開放でも画面中央付近は十分な解像度で雄しべまでシャープに写っています。花弁のハイライトは飛んでいるようですが,花弁が小さいこともあってあまり気になりません。背景のボケはややかたくうるさく感じられます。

ILCE-7S / HEXANON AR 135mm F2.5
135.0mm, F2.5, 1/160, ISO 100 (-0.7EV), WB (Auto)
Apr. 01, 2023, 10:44:18
このカットも開放です。少しゆるい感じですが,ピントが右側の花にあるため,画面中央に比べると少し解像性能が悪いのかもしれません。葉の質感や光の反射がリアルです。背景が黒く写っている部分は民家の瓦屋根ですが,中途半端なボケ方で少しうるさく感じます。右側の花は背景が暗く沈んでいるのでうまく浮き上がってくれました。

ILCE-7S / HEXANON AR 135mm F2.5
135.0mm, F2.5, 1/2000, ISO 100 (+1.3EV), WB (Auto)
Feb. 11, 2023, 11:30:44
季節感がバラバラですが,梅です。たぶんこれは四季彩の杜の梅林で撮ったと思います。通路から梅の木までちょっと距離があって,望遠レンズを使うのにちょうどよい距離でした。開放で撮るのはなかなか難しいものがあります。やはり背景のボケは今ひとつです。

ILCE-7S / HEXANON AR 135mm F2.5
135.0mm, F8.0, 1/1000, ISO 100, WB (Auto)
Feb. 26, 2023, 10:37:43
ウォーリーを探せ,ではありませんが,富士山です。冬の空気が澄んでいる時にしか見えません。私が通常使っておりレンズのなかでは135mmが一番長い焦点距離なので,この場所から撮った富士山のカットのなかでは一番大きく写っています。そりゃ,当然なのですが。135mmくらいになるとちょっと圧縮効果もあって望遠らしい画になってなんか楽しくなります。ちゃんと絞っていて,かつ無限遠もでていますが(たぶん),遠景はちょっと緩く感じます。少し気温が高くなってきたので空気の影響でそのように感じるのかもしれません。

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