Leica DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH.

Panasonic LEICA DG SUMMILUX 1:1.7/15 ASPH. (H-X015)

マウント:m4/3
焦点距離:15mm (35mm判換算30mm)
開放F値:1.7
絞り羽根:7枚
レンズ構成:7群9枚
最短撮影距離:0.2m
最大撮影倍率:0.1倍
フィルター径:46mm
質量:115g (カタログ値)
 
パナライカのSummilux 15mm F1.7は2014年5月に発売されました。通常,LeicaのレンズでSummiluxという銘は開放F値が1.4のレンズに付けられるものですが,なぜかF1.7のレンズなのにSummiluxという銘がついています。ちなみにSummicronはF2.0のレンズ銘です。F1.7はF2よりF1.4に近いという判断だったのでしょうか。私はコアなライカ党員ではないのでどっちでもよくてまったく気にしないのですが,気になる人は気になるのかもしれません。

小さく軽く,金属の外装で質感もよく,価格はほどほどで本家Leicaのレンズとは比較にならないくらい安く,よく写るレンズです。鏡筒先端はバヨネット式の化粧リングになっていてこれを外して純正のフードを取り付ける仕組みになっています。中古で探すと多くの個体がフードか化粧リングのどちらかが紛失しています。フードは逆付ができないのでフードをつけっぱなしにしていると,大抵の場合,化粧リングはいつのまにか行方不明になるのでしょう。フィルターはφ46mmというあまり一般的ではない径ですし,なんかこう,へんなところで使い勝手が悪く,写りが良いのになんだかなぁ,と思うことがある,というのもです。純正のフードは先端が細くなるフジツボ風の形状で,その先端にゴム製のキャップをつけることができます。キャップの作りだって悪くなくて,とても良いのですが,なんか頑張るところがそこじゃない感が漂います。

だいぶ以前に入手したのになぜか使っていなかったようで(カメラに装着していてもなぜか1枚も撮らなかったことがあったりした),そのあたりの微妙な使い勝手と無関係ではない気がします。しかし,基本的に写りは良いと思います。実焦点距離が15mmですからいくら開放F値がF1.7だといっても,開放でもたいしてボケません。これは物理法則そのものなのでしょうがないのです。4/3インチのセンサを使ったカメラに大きなボケを期待してはいけないのですが,それでもついつい背景がボケて欲しい病が発病して無駄に開放で撮ってしまいます。焦点距離が短いので被写界深度が深く,適当に撮ってもピンボケしにくい,というのはよいところでもあり,悪いところでもあります。(焦点距離じゃなくて)画角とボケ量の感覚はフィルム時代に染み込んでいるのでライカ判のフルサイズセンサーの感覚が抜けきらず,マイクロフォーサーズを使うと直感と実写とのずれが大きくて,もどかしく感じることも少なくありません。

そうはいってもコンパクトでちゃんと写るレンズはとても便利です。小型でいまどきの性能を持った高性能なm4/3のカメラが死滅してしまい,現行品はいずれもデカくて重くて高いカメラばかりになってしまいました。せっかくの小型軽量が活かせないのは残念です。

実焦点距離が15mmなのでライカ判換算で30mm相当の画角です。ライカ判28mmレンズよりちょっと狭いのですが,ほとんど違いはわかりません。個人的には28mmはスナップでよく使う画角なのでとても便利なレンズなのですが,なぜかあまりたくさん撮っていません。ちゃんと写るのに,なぜだか自分でもよくわかりません。

今回から再び台湾に戻って,DC-GH5M2  + Summilux 15mm F1.7で撮ったどうでもよいようなスナップ写真をとりあえず4回(今回を含んで)ほど続けます。いつものようにjpeg撮って出しです。

今回は台北の高架下で週末に開かれる花市をぶらぶら歩いたときのスナップです。個人的にスナップはこのくらいの画角がしっくりきます。

DC-GH5M2 / Leica DG Summilux 15mm F1.7 Asph.
15.0mm, F1.7, 1/80, ISO 200, WB (Auto)
Sep. 17, 2023, 08:06:17.955+08:00
天使花です。たぶん真ん中の花ではなくて左手前のピントがきていない花の名前だと思います。真ん中手前にピントをあわせています。開放でも普通に被写界深度が深いので狙ったところはシャープに写っています。花びらのちょっとゴツゴツした分厚い質感もでています。人工的っぽく感じるのはレンズのせいではなく,リアルでもともとそういう花なのだと思います。

DC-GH5M2 / Leica DG Summilux 15mm F1.7 Asph.
15.0mm, F2.0, 1/160, ISO 200 (-0.66EV), WB (Auto)
Sep. 17, 2023, 08:10:43.769+08:00
水やりをしたばかりなのか,瑞々しい色と水滴が照明をうけて綺麗にでています。葉っぱの透過光による透けた感じも素敵です。点光源のランプも丸くやわらかく滲んでいます。大口径ではないおかげで口径食もありません。画面の隅に安心して点光源を置くことができます。

DC-GH5M2 / Leica DG Summilux 15mm F1.7 Asph.
15.0mm, F1.7, 1/80, ISO 200, WB (Auto)
Sep. 17, 2023, 08:08:14.491+08:00
どこを狙ったのか不明で,手前の花は前ボケで,おじさんがあるいているあたりにピントがきています。おじさんを狙っていたのにシャッターボタンを押すタイミングが遅くておじさんからピントがずれてしまったのかもしれません。絞り環のついたレンズなんだからサッと絞ってサッと撮ればいいのに,とひとごとのように思いますが,普段使っているレンズじゃないから絞り環がついているかどうかなんて咄嗟には判断できず,結局オタオタしてしまうのです。

DC-GH5M2 / Leica DG Summilux 15mm F1.7 Asph.
15.0mm, F1.7, 1/80, ISO 200 (-0.66EV), WB (Auto)
Sep. 17, 2023, 08:07:24.789+08:00
ミニチュアな睡蓮でしょうか。ピント位置が微妙で右手前の花は前ボケになっていてその左側の花にピントがきています。開放とはいえ実焦点距離は15mmしかありませんからこのくらいの被写界深度はカバーすると思ったのですが,そうでもなかったようです。左手前の青紫の花にはピントがきています。どうもこの2つの花の間あたりにピントを合わせちゃったようです。被写界深度は手前側より後ろ側のほうが深いのでこういうことになっても不思議はないのですが,ちょっと鈍臭い感じの画になってしまいました。

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